志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

党の会議での報告

2023年8月5日(土)

全国都道府県委員長会議

志位委員長の閉会あいさつ


 日本共産党が2、3の両日開いた全国都道府県委員長会議で、志位和夫委員長が行った閉会のあいさつ(3日)は次のとおりです。


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(写真)閉会のあいさつをする志位和夫委員長=3日、党本部

 みなさん、お疲れさまでした。たいへんに歴史的な会議になったと思いますので、最後に一言、私からも発言をしたいと思います。

 私が、訴えたいのは、この会議で意思統一した「大運動」を全党員・全支部の運動へとギアチェンジしていくという問題は、狭く党内の問題ではない、支配勢力とのたたかいの熱い焦点の問題だということをとらえて、革命政党としての気概を燃やしてやりぬこうということであります。

8中総決定の全党員読了――支配勢力との熱いたたかいの課題

 この会議では、8中総決定の全党員読了、全支部討議を、8月に掛け値なしにやりぬこうということを意思統一しました。これもそういう支配勢力とのたたかいのなかで、その意味をとらえる必要があると思います。

 討論のなかで多くの同志から出されたように、支配勢力による攻撃は、わが党の党内にも一定の影響を及ぼしています。ですからここは大きな分かれ道なのです。

 それを放置するならば、党の政治的・思想的な解体につながっていく危険もあります。反共攻撃がこれだけやられているもとで、8中総決定の読了をあいまいにすることは、党員のみなさんを反共攻撃に無防備のままさらすことにもなるわけで、あってはならないことであります。

 同時に、攻勢的にこれに対応するならば、先日の幹部会のまとめでも述べたように、日本共産党の前進の力に転化することもできる。攻撃をチャンスととらえて、まさに攻めに攻める姿勢でこの問題に対応する必要があります。

 維新の会の馬場代表の発言に対して、「信濃毎日」の社説は、次のような深い批判を行っています。

 「馬場氏は番組で、共産は『世の中にあり得ない空想の世界をつくっている』と、存在否定の理由らしきものを口にした。軍拡と防衛費増大に反対し、憲法の堅持や平和外交を訴え、福祉や医療、教育を重視する共産の政策を指しているのか。……公党の存在意義をないがしろにした馬場氏の発言は、現政権の政治を良しとせず、票を託した有権者をもおとしめている」

 この発言に対して、わが党は、民主主義を危うくする暴言だとして撤回を求めています。大切なことは、この「社説」にもあるように、この動きをつうじて、大軍拡に反対し福祉・医療・教育を大切にする日本共産党に光が当たっているわけです。

 攻撃をわが党の前進に転化することはできるわけです。いま現に、そういう活動をみんなやっているわけです。

 全党がそういう姿勢で攻撃に立ち向かえるように、その土台をしっかり身につけようというのが、8中総決定の全党員読了、全支部討議ですから、これはまさにたたかいの熱い焦点であり、たたかいの課題なのだということをお互いに肝に銘じて、文字通り100%やりきるまでがんばりぬきたいと思います。

党勢拡大――それ自体が反共攻撃を打ち破っていく熱い闘争の課題

 それから、いま一つ、党勢拡大を全支部運動にし、飛躍をつくろう――これをこの8月にやりきろうと意思統一をしました。

 私たちが、何のために党勢拡大をやっているのかを考えますと、それはもちろん、日本の政治を良くするためです。国民の利益を守っていくためです。しかし、同時に、この課題もまた、反共攻撃とのたたかいの熱い焦点ともなっている。ここをとらえて、がんばる必要があると思うのです。

 いま、反共勢力は日本共産党を何といって攻撃しているか。

 いろいろありますけれども、結局は、「党員が減っているではないか」、「『しんぶん赤旗』の読者が減っているではないか」、「青年が獲得できていないではないか」、こういって攻撃しているわけです。

 この攻撃に対してどうこたえるか。これは事実でこたえるしかないのです。他の反共攻撃、さまざまな理屈をこねた反共攻撃に対しては、そのすべてを打ち返す、すべてを打ち破っていく論陣を、私たちは持っています。しかし、「党勢を減らしているではないか」という攻撃に対する反撃は、党勢を増やすことによって、初めて打ち破ることができるわけです。ここは、党勢拡大をほんとうに前進させることで、この攻撃を打ち破っていこうではないかということを、私は訴えたいと思います。

 「130%の党」をつくる、「世代的継承」をやりとげる――これらのわが党の方針に対しても、反共勢力は、“そんなことができるものか”という調子で、冷笑を投げつけています。これに対する回答も、大会までに「130%の党」づくりをやりきる、世代的継承についてもしっかり道筋を開くことで、私たちの回答を突きつけていこうではないかということを、私は訴えたいと思います。

 ですから、わが党の党勢拡大というのは、狭くわが党だけの問題ではない。それはもちろん、日本の政治、世界の平和のために、欠くことのできない課題ですけれども、それ自体が反共攻撃を打ち破っていく非常に重要な熱い闘争の課題でもあるということを握ってがんばりぬこうではないですか。これを最後に申し上げたいと思います。

深い意思統一がかちとれた会議――この決意を全党の決意にして大前進を

 最後の最後ですが、この会議は、ほんとうに深い意思統一が、都道府県委員長のみなさんの間ではできた会議だと、私は思います。さきほどの小池書記局長のまとめでも述べたように、すべての都道府県委員長が発言し、中央からも発言がありました。2度、3度と発言された同志もいます。このような都道府県委員長会議を持ったのは、私の記憶では、私が書記局長になって以降では、33年になりますが初めてであります。こういう会議はやったことがない。しかし、非常に深い意思統一ができた会議になったのではないでしょうか。団結がかちとれた会議になったのではないでしょうか。

 そこで私が、最後の最後に訴えたいのは、今日のこのみなさんの決意を、一時のものに絶対に終わらせないで、持続させていただきたい。発展させていただきたい。

 それからもう一つは、みなさんだけの決意に絶対にとどめずに、都道府県委員会全体の決意にする、地区委員会全体の決意にする、支部全体の決意にする、全党員の決意にする、そこまで指導を貫徹するということです。その過程には、いろいろな疑問も出てくるでしょう。「そうはいってもできない」という議論もあるでしょう。そういう議論に対して、一つひとつ丁寧に、みなさんが、中央とも一体になって解決して、まさにこの場での決意を、全党の決意にしていって、大きな前進をつくろうではないですか。

 そのことを訴えまして、閉会のあいさつといたします。ともにがんばりましょう。