志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2023年11月5日(日)

ジェンダー平等の日本へ力を合わせよう

新日本婦人の会全国大会 志位委員長のあいさつ


 4日、東京都内で開かれた新日本婦人の会第31回全国大会に日本共産党の志位和夫委員長が寄せたビデオでのあいさつ(全文)は次の通りです。


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(写真)新日本婦人の会第31回全国大会にビデオであいさつを送る志位和夫委員長

 新日本婦人の会の第31回全国大会の開催、おめでとうございます。

 平和、暮らし、ジェンダー、全国の草の根から、女性の切実な願いを実現し、社会を前に進めてきた新婦人のみなさんに、心からの連帯のメッセージを送ります。

「こんな日本でいいのか」―国民の切実な実感

 「こんな日本でいいのか」――みなさんの大会決議案にもある言葉ですが、これは、多くの国民の痛切な実感だと思います。

 なぜ物価高騰で暮らしがこんなにも苦しいのか。その大本には、働く人の実質賃金が減り続け、非正規ワーカーが2000万人を超えるなど、30年におよぶ経済の停滞と暮らしの困難――「失われた30年」があります。

 そして「失われた30年」のなかで、深刻な被害を被ってきたのが女性です。非正規ワーカーの7割は女性。低賃金と不安定雇用のもと、ダブルワーク、トリプルワークに追われ、子どもと過ごす時間もとれない。痛切な訴えが寄せられています。

 財界の利益を最優先し、働く人の暮らしを押しつぶし、女性の権利を奪ってきた、こんな政治は大本から変えようではありませんか。

相手に「恐怖」でなく「安心」を与える外交こそ

 こんな大軍拡を進めて日本はいったいどうなるのか。軍事に対して軍事で対抗する。こういうやり方をとるならば、際限のない悪循環に陥ってしまい、それこそ日本を危うくしてしまうのではないでしょうか。

 「抑止力の強化」と言って、相手国に「恐怖」を与えるのではなくて、「安心」を与える外交こそ必要です。アメリカ言いなりに大軍拡を進めるのではなくて、憲法9条を生かして東アジアに平和をつくる外交こそ進めようではありませんか。

政治を変える力は国民、女性のたたかい

 政治を変える力は、草の根からの国民のたたかい、女性のたたかいです。

 新婦人のみなさんが先頭にたって取り組んでこられた学校給食費の無償化、中学校給食の実現、18歳までの子どもの医療費の無料化などが、地方自治体でつぎつぎと実現し、「今度は国でもこういう制度をつくろう」という運動が広がっています。

 埼玉県議会では、自民党県議団が「子どもだけで留守番をさせたら虐待」など、子育て世代の現状をまったく見ない児童虐待禁止条例改正案を通そうとしたさいに、新婦人のみなさんが、緊急の抗議のスタンディングを呼びかけ、地元選出県議への要請行動を行い、撤回に追い込みました。

 新婦人のみなさんが、一貫してとりくんでこられたジェンダー平等で、この数年来、歴史的な変化が起こっています。男女賃金格差の是正にむけ、公表制度が実現しました。刑法改正で、不同意性交等罪が創設されました。LGBTをめぐって、生殖不能要件を違憲だとする大事な決定が、最高裁で出されました。日本でも、世界でも、「女性の世界史的復権」ともよぶべき大きな変動が起こっています。ジェンダー平等の日本をつくるために、手を携え、力を合わせていきましょう。

 新婦人が大きくなることは、多くの女性にとって、そして日本社会にとっての希望です。今日の大会が大きな成功をおさめ、さらなる飛躍をされることを心から願い、お祝いと連帯のメッセージといたします。