志位和夫 日本共産党

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2023年11月18日(土)

ガザ攻撃中止、即時停戦に向け緊急行動を

志位委員長が上川外相に要請


 日本共産党の志位和夫委員長は17日、外務省で上川陽子外相と会談し、日本共産党が6日発表した声明「ガザでのジェノサイドを許すな」を手渡し、民間人を多数犠牲にしているイスラエルによるガザ攻撃の即時中止と即時停戦に向けた緊急行動を行うよう要請しました。穀田恵二国対委員長が同席しました。


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(写真)上川陽子外相(左)に申し入れる志位和夫委員長(中央)と穀田恵二国対委員長=17日、外務省

 会談の冒頭、志位氏は、「日本共産党はハマスによる無差別攻撃は、もとより強く非難し、人質の釈放を求めている。同時に、どんな理由があったとしても、イスラエル軍のガザへの大規模攻撃・ジェノサイドは許すわけにはいかない」と述べ、各国政府に緊急行動を求める要請を行っていると紹介。その上で、日本政府に対し、2点を要請しました。

 第1に、志位氏は、ガザの状況について、難民キャンプに対する空爆に続いて、病院に対する攻撃が深刻化していると指摘し、「日本政府として、イスラエルの軍事行動を国際法違反だとはっきりと批判し、民間人を多数犠牲にする軍事行動を直ちに中止することを求めるべきだ」と提起しました。

 第2に、国連安全保障理事会で「人道的な(戦闘の)中断」を求める決議が採択されたことに言及し、「重要な決議であり、一歩前進だ。同時に、これだけでは解決にならない。『人道的中断』(ポーズ)にとどまらず、日本政府として『即時停戦』(シースファイア)を国際社会に求めるべきだ」と提起しました。

 第1の要請について、上川外相は「イスラエルに対しては国際人道法を順守するよう求めている」と回答しました。

 志位氏は、「国際人道法の順守を求めるのは当然だが、問題は、イスラエルの軍事行動が国際人道法に違反しているときっぱりと非難し、その中止を求めることだ」と重ねて強調。上川外相が、国際法違反かどうかの法的判断はできないという姿勢を示したのに対し、国連事務総長をはじめ多くの国連関係者がイスラエルの軍事行動を明確な国際人道法違反だと非難しているなかで、「日本政府として国際法違反と言えないのは情けない態度だ」と批判しました。

 その上で、志位氏が、「いま行われているのは多数の子どもや市民を犠牲にした軍事行動だ。国際人道法違反かどうかは横においてでも、イスラエルにこうした軍事行動をやめるべきだと求めるべきだ」とさらに重ねて求めたのに対し、上川外相は「やめるべきだと思う」と回答。志位氏は、たいへん重要な発言だとして、「『やめるべきだと思う』と答えた以上、イスラエルに対して、日本政府として武力行使をやめろと要求すべきだ」と強く要請しました。

 第2の要請について、上川外相は、安保理決議の実行を「一歩一歩進めていくことが重要だ」と繰り返し、即時停戦は口にしませんでした。

 志位氏は、「停戦と言えないのは残念な態度だと言わなければならない。いま、停戦を求める声は、グテレス国連事務総長をはじめとして世界の声だ」として、「人道的中断」にとどまらず「即時停戦」に踏み込むべきだと主張。「安保理決議で確認された『人道的中断』と『即時停戦』は矛盾しない」と強調しましたが、上川外相は停戦を求めるという態度をとりませんでした。

 志位氏は、「非常に残念な態度だ」と述べたうえで、安保理決議は「ガザ地区全体における十分な日数の緊急かつ拡大された人道的(戦闘)中断を求める」と要請していると指摘しつつ、「イスラエルは、安保理決議にある『人道的中断』すら拒否している。日本は安保理理事国として、イスラエルに安保理決議を順守するよう求めるべきだ」と提起しました。上川外相は「イスラエルに対し求めていく」と明言。志位氏は「明言されたのだからイスラエルに対して安保理決議の順守を求める行動を見える形で示すべきだ」と述べました。

 会談後に国会内で会見した志位氏は、日本政府の姿勢について「イスラエルの蛮行を国際法違反と言えないというのは情けない。即時停戦を言えないことも二重に情けない態度だ」と厳しく批判。「同時に、やりとりの中で、民間人を多数犠牲にするような軍事行動については、『やめるべきだ』と明言した。そして、イスラエルに対して『安保理決議の順守を求める』とも言った。そうであるならばその通り行動することを強く求めていきたい」と述べました。