志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

党の会議での報告

2024年1月16日(火)

第29回党大会

志位委員長の開会のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長が15日、第29回党大会の冒頭に行った開会あいさつは次の通りです。


 党大会にお集まりの代議員および評議員のみなさん。

 インターネット中継をご覧の全国のみなさん。

 私は、ここに、日本共産党第29回大会の開会を宣言いたします。(拍手)

 そして、この党大会の準備と成功のために力をつくされたすべての全国の党員のみなさんに、党中央委員会を代表して、心からの感謝と連帯のあいさつを送ります。(拍手)

石川県・能登半島地震災害への対応

 今年の元日に発生した石川県能登半島地震から2週間が経過しました。私は、亡くなられた方々に心からの哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。

 現地では、なお安否不明の方々が残されており、捜索・救命・救出のために、最後まで力をつくすことが必要です。2万人もの方々が寒さと不安のなかで厳しい避難生活を強いられており、災害関連死を防ぎ、命と健康を守りぬくために、避難所の環境の抜本的な改善、安心して休める住まいの緊急の確保をはじめ、被災者の苦しみに寄り添ってあらゆる手だてをとることを強く求めます。

 さらに中長期の課題として、住宅の再建、地域の産業の復興など、被災者の生活と生業(なりわい)が再建されるまで政治が責任を果たすことが必要です。災害から命を守る体制の抜本的強化をふくめ、災害に強い国づくりへの責任を果たすことを求めます。原発で起こった重大なトラブルについて事実を詳細に明らかにすることが必要です。わが党は、すべての原発の廃炉を求めますが、とくに志賀原発、柏崎刈羽原発のすみやかな廃炉を強く求めます。(拍手)

 日本共産党は、地震発生直後に、災害対策本部を設置し、現地の党組織のみなさんと力をあわせて被災された方々の切実なニーズをお聞きし、ニーズにこたえた活動に全力をあげるとともに、救援募金にとりくんできました。12日までに、全国から6800万円の救援募金が寄せられ、その全額を第1次分として石川県をはじめ被災自治体にお届けしました。救援募金へのご協力に感謝するとともに、ひきつづくご協力を心から訴えるものです。(拍手)

 みなさん。その時々の国民の苦難を軽減することこそ、創立いらい102年の党の歴史を貫く日本共産党の立党の精神です。この精神を発揮して、被災地と被災者支援に全力をあげようではありませんか。(拍手)

亡くなられた同志への追悼

 前大会は、2020年1月に開かれましたが、それから現在までの4年間に、全国で1万9814人の同志が亡くなりました。そのお一人お一人が、新しい日本をめざし、日本国民の利益を守り、世界の平和と社会進歩に貢献する初心を貫いて、日本共産党員として最後まで活動されてきた方々であります。

 深い敬意と感謝の気持ちを込めて、これらの同志をしのび、ここに黙とうをささげたいと思います。ご起立をお願いします。

 黙とう。

 黙とうを終わります。ご着席ください。

来賓の方々への歓迎と感謝

 みなさん。

 この大会には、多くの来賓の方々を招待しております。

 会議を傍聴していただくよう、日本で活動されている各国の大使館の方々を来賓としてご招待いたしました。日本のあいうえお順で、アルメニア、インドネシア、キューバ、スーダン、ニカラグア、パレスチナ、フランス、ベトナム、ベネズエラ、モルドバ、ラオス。以上の11の国の大使あるいは外交官の方々にご出席をいただきました。(拍手)

 遠いところまで、わざわざお越しいただいたことに心からのお礼を申し上げるとともに、相互理解と友好が深まることを心から願うものであります。

 国民運動、市民運動の代表のみなさんもお招きしています。この間、市民と野党の共闘で力をあわせてともに闘ってきた、総がかり行動実行委員会、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合、全国革新懇、労働、農民、中小業者、青年、平和、女性、医療運動の代表の方々から、ごあいさつをいただく予定であります。

 沖縄県・玉城デニー知事、岩手県・達増拓也知事をはじめ地方自治体の首長、諸団体の代表、外国の政党・組織などから、たくさんのメッセージをいただいております。のちほどご紹介させていただきます。

 さらに、地元、熱海市の齊藤栄市長は、5回連続で、大会にご出席いただき、ごあいさつをいただく予定であります。(拍手)

 私は、日本共産党中央委員会を代表して、大会に参加してくださった来賓の方々、この大会に温かい連帯の気持ちを寄せてくださったすべての方々に、熱い歓迎と感謝の気持ちを申し上げるものです。(拍手)

党大会の歴史的意義

 みなさん。

 この大会は、日本と世界の進路にとって、またわが党の未来にとって、文字通りの歴史的意義をもつ大会となります。

 第一に、第28回党大会で行った綱領一部改定が、4年間の情勢の激動のもとで大きな生命力を発揮していることを明らかにするとともに、綱領にもとづく世界論、日本改革論、未来社会論をさらに豊かに発展させる大会にしていきたいと考えます。

 第二に、あらゆる面で行き詰まりがきわまった自民党政治を終わりにし、希望ある新しい日本をつくる道を指し示す大会にしていきたい。とりわけ直面する総選挙で躍進に転じるための固い意思統一をはかる大会にしていこうではありませんか。(拍手)

 第三に、強く大きな党をつくる歴史的転機となる大会にしていきたい。21世紀の先々まで日本社会の発展に貢献しうる党をつくること――ここにこそ、この大会の最大の歴史的意義、歴史的使命があることを、私は強調したいと思います。

大会の二つの任務――歴史的大会の成功を

 みなさん。

 この大会は、次の二つの任務をになっています。

 一つは、大会決議案を練り上げ、決定することであります。この問題での中央委員会を代表しての報告は、田村智子副委員長が行います。中央委員会報告と全党討論の締めくくりとなる大会での討論によって、全党の英知と経験を総結集して、大会決議案をさらに練り上げ、豊かに深め、私たちの進路を照らす科学的羅針盤として、立派に仕上げようではありませんか。(拍手)

 いま一つは、党綱領と大会決定の具体化、実践の先頭にたつ新しい中央委員会を選出することであります。経験を積んだベテランの幹部とともに、将来性のある若い幹部がのびのびとその力を発揮でき、女性が存分にその力を発揮できる新しい中央委員会を選出することも、この大会の重要な任務であります。

 代議員および評議員のみなさん。

 日本と世界の進路にとって、わが党の未来にとって、文字通りの歴史的意義をもつ第29回党大会を、力をあわせて大成功させようではありませんか(拍手)。そのことを心から呼びかけて、開会のあいさつを終わります。(拍手)