志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

党の会議での報告

2024年3月16日(土)

“読みたくなる”大会決定の魅力を大いに語る

今月中の全支部討議・5割読了達成を

学習・教育活動の意義「三つの合言葉」で

志位議長の発言


 全国都道府県学習・教育部長会議が15日、オンラインでおこなわれました。4年ぶりの開催となった今回の会議は、2月の幹部会が提起した「2月中に党大会決定の討議・具体化を全支部で開始し、3月中に読了でまず5割突破をはかる」という課題を、今月、何としてもやりあげるための実践的な意思統一をはかることが目的です。広井暢子学習・教育局長が報告。党中央から、志位和夫議長、山下芳生副委員長・党建設委員会責任者、若林義春党建設委員会副責任者が出席しました。「政治的指導と組織的手だてを絶対中断させず、大会決定徹底の新しい峰を築こう」(広井氏の討論のまとめ)と意思を固め合いました。


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(写真)発言する志位和夫議長=15日、党本部

 討論のあと志位和夫議長が発言し、「どういう党をつくるか」という角度から、党大会決定の徹底、学習・教育活動の根本的な意義について述べ、「三つの合言葉」を提唱しました。

 一つ目は、「どんな困難にも負けない党になろう」です。

 党創立101周年記念講演では、「日本共産党の歴史には順風満帆な時期はひと時もない、つねに迫害や攻撃に抗しながら自らを鍛え、成長させ新たな時代を開く―私たちはこれを『階級闘争の弁証法』=『政治対決の弁証法』と呼んでいますが―、そうした開拓と苦闘の100年でした」と党史を語りました。

 志位氏は「どんな困難があっても負けず、開拓と苦闘によって前途を開く根本の力となるのは、綱領路線、科学的社会主義への理論的確信であり、それを具体化した大会決定を全党のものにすることにあります」と述べました。

 戦前・戦後の党のリーダーだった宮本顕治さんが1975年の論考「知を力にして」で、小林多喜二ら戦前の党員が厳しい弾圧に屈せず、苦難の道を昂然(こうぜん)と選ぶことができたのは、「資本主義社会から社会主義社会への必然的な変革の理論的展望を法則的に示す科学的社会主義の理論への確信、侵略戦争と天皇制の専制支配に反対して民主的日本への道を開く党の歴史的使命を、自己の血肉にしていたからです」という一節を「今も胸を打つもの」と紹介しました。

 戦前の党員の伊藤千代子さんが獄中でも『資本論』を離さず、情熱的に学び続けていたことを紹介し「時代は異なりますが、理論的確信によって困難に負けない党をつくることは、いま特別に強調されなければなりません」と述べました。

 巨大メディアや支配勢力などによって党の前進と国民の自覚・成長を阻むさまざまな言説―“安保を容認せよ”“民主集中制を捨てよ”など―に打ち勝ち、敗北主義に陥らず、未来への確信を深いところでつかみ、意気軒高にがんばりぬける最良の力になるのが綱領であり党大会決定だと強調しました。

 二つ目は「知的魅力によって国民の共感を広げる党になろう」です。

 東アジアでどう平和をつくるか、ロシアによるウクライナ侵略をどう終わらせるか、暮らしの困難をどう打開するか、気候危機や格差拡大など世界規模の資本主義の矛盾をどうしたらいいか―。

 志位氏は、「世界や日本の表面の出来事だけを見ていては、暗く混沌としたものにしか見えないことがあります。このときに綱領と科学的社会主義の立場に立ち、国民の“なぜ”に答え展望を示すことが、党の知的魅力となって国民の共感と希望を広げることになります。大会決定はその宝庫です」と力を込めました。

 三つ目は「学習・教育によって一人ひとりが成長する党になろう」です。

 一人の人間として、党員として、みんなが自身の成長を願っています。「理論こそ成長の糧」という角度での大会決定の徹底の重視をよびかけました。

 志位氏は「少し古い話ですが」と、「共産党に入ると自由がなくなる」という問いに対して自身が執筆した『今日における組織と人間』(1987年)の論文の一部を次のように紹介。「人間は進歩的組織とともにあってこそ、人間としての自由を獲得し自己を成長させることができる。同時に組織を構成するそれぞれの人間が自らをきたえ自己改革をすすめていくことは、組織の発展の確固たる保障となる―こうした『組織と人間の統一的発展』という見地こそ、科学的社会主義の立場からの『組織と人間』というテーマにたいする一つの結論といえるでしょう」

 志位氏は、大会決定が党員一人ひとりの成長・自己改革と党組織の発展をさまざまな角度から豊かに解明しているとして、ジェンダー平等やハラスメント根絶などの取り組みが極めて重要な課題であると述べました。

 同時に、事実に基づく率直な自己批判・相互批判は党活動発展の保障になると、結語を含めた大会決定の全体を深くつかむことをよびかけました。